Last update 2006/02/05




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読書日記





さ行



こんなふうに死にたい By 佐藤愛子

 北海道の別荘を購入してからというもの著者の身の回りで不思議な出来事が起こるようになった。不思議な足音を聞くようになったり、物が動くようになったり・・・。霊感のある人に聞くと、霊がメッセージを送ったり、取り付いていたりするのだという。父の死から霊体験、先祖のことを綴ったエッセイ。

 霊というものを100%否定するのは乱暴だけれど、そのまま信じるのは躊躇われる。エッセイとしてではなく、小説として読者に提供すべきではないだろうか? 著者が疑いを挟むことなく霊と向き合う姿勢が滑稽に映ってしまう。小説ならばフィクションというフィルタ越しに楽しめるはずだと思う。

(読了 : 2004/10/09)



ゲーム屋のお仕事 それでもゲーム業界を目指しますか? By 島国大和

 ゲーム業界についてのエッセイ集。ゲームバブルとその崩壊から始まり、プロジェクトの進行や労働状態の惨状など、4コママンガを添えてゲームの企画屋になるためのノウハウを解説。

 なんていい本なんだ。エンジニアの愚痴を代弁してくれている。連泊や長時間の体の拘束、デバッグの無限地獄、バグシートの山積み、不毛な縄張り争い。日本中のすべての人々にこの本を読んでもらいたい。

(読了 : 2005/01/09)



樒/榁 By 殊能将之

 紅蓮荘事件で出会った高見綾子に招かれて、水城優臣と鮎井郁介は香川県の飯七町の温泉旅館を訪れた。二人は到着早々、宮司が天狗を目撃したという話を耳にする。そして、寺からご神体の石斧が盗まれるという事件に遭遇し、次いで不動産会社の社長が密室状態で死んでいた。凶器は盗まれた"天狗の斧"だった。水城が事件の謎に挑む。
 それから、16年後。石動戯作は飯七町を訪れた。そして、16年前と同様の密室事件が起きる・・・。

 表面上は極めてシンプルで本格ミステリとしての面白味がない。しかし、中篇にしては伏線の張り方が丁寧で、ロジックとしては全体的によく出来ている印象を持った。
 だが、せっかく16年後にもう一人の探偵が同じ現場にやってくるのだから、一捻り欲しかったというのが正直な印象でもある。やはり物足りないという感じが先に立ってしまう。密室本というくだらない企画のために犠牲になった作品と割り切るしかないだろう。

(読了 : 2005/01/16)



裁くのは俺だ By ミッキー・スピレイン

 親友のジャックが何者かに下腹部を打ち抜かれ殺された。屍体を目の当たりにした私立探偵のマイク・ハマーは、法による裁きではなく、自らの手で犯人を突き止め、ジャックと同様に下腹部を打ち抜いてやると公言した。
 ますはジャックが昨晩に参加したパーティーの参加者から調査を始める。しかし、ハマーが捜査を進める度に次々と犠牲が増え、ハマー自身も暗黒街のボスのカレッキイに命を狙われる・・・。

 ハードボイルドと一口に言ってもチャンドラーに比べれば、より過激で癖のあるな部類に入るだろう。正直、感覚的についていけない部分もある。けれど、復讐のために犯人と対峙するラストシーンはすごく好きだ。その冷静な結末にはある意味でショックを覚えた。

(読了 : 2004/12/31)






  Copyright (C) 2004 Tan Popo Michino